居酒屋の開業資金で困っている人
実は今度、居酒屋を開業したいと考えているのですが、
飲食店の開業資金ってどこから借りればいいんですか?

用意しなければいけない自己資金の額は?
そもそも居酒屋の開業資金っていくらぐらいかかるの?

飲食店開業について詳しい人
居酒屋や飲食店を開業資金を借り入れしたい場合、
・公庫の「新創業融資」
・自治体の「制度融資」
…のどちらかでお金を借りるのが現実的です!

銀行や信用金庫から開業資金の融資を受けるのは、かなり難しいので注意!

オペレーター・グッド
このページでは、
・飲食店開業はいくらかかるのか?
・どこから融資を受ければいいのか?
・融資の流れ、条件、必要書類
・どれぐらいの自己資金が必要か??
…などを詳しくご紹介!

また、開業前に【必ずやっておきたいこと】もこっそり教えますので、必ずチェックしてくださいね♪

やっておかないと「いざ」というときマズイかも…汗


★このページの目次★

【飲食店開業にかかるお金】は主に3項目!

すべての業種の中でも最も新規の開業が多いのがレストランや居酒屋、ラーメン屋等を始めとする飲食業です。

特別な資格が不要なため気軽にお店を始められるということもあり人気のようです。

しかしその反面、廃業率が高い業種であることも事実です。

潰れてしまう理由は様々ですが、中でも特に多いのが資金繰りです。

居酒屋の開業資金や飲食店の開業資金、資金繰りは非常に重要な要素と言えます。

とは言え、実際にいくらぐらいの開業資金を準備すればよいのか分からないのではないでしょうか?

そこで今回は、レストランや居酒屋などの飲食店を始めるには「いくらぐらいの資金が必要なのか?」を説明していきたいと思います。

「居酒屋の開業資金や飲食店の開業資金が分かるけど、具体的にどんなことに開業資金や費用がかかるのか分からない」という方が意外と多いようです。

居酒屋などの開業時に必要となる開業資金や費用は、大まかに分けると「物件取得費用」と「店舗投資費用」それに「運転資金」です。

もちろん飲食店と言っても居酒屋やレストランだけでなく、「定食屋・食堂、スナック、小料理屋、立ち飲み屋」など規模が大きなものから小規模のものまでと幅広いですから、一概にいくらとはいえません。

ですから、ここではあくまでも平均の開業資金相場として紹介しますので、参考程度に見ていただければと思います。

では、それぞれの開業資金の費用を「3項目」に分けて具体的に見ていきましょう。

1つ目は店舗にかかる「保証金・礼金・仲介手数料・前家賃」

物件を取得するには当然お金が必要となりますが、具体的な内訳をは知らないという方が殆どではないでしょうか?

まず「保証金」です。

物件のオーナーに払うお金のことを言いますが、居酒屋などの飲食店であれば、店舗賃料の10ヶ月前後分が相場と言われています。

最低でも「半年以上、多ければ12ヶ月分」は必要となることもあります。

ただし仮に飲食店を退去した際には、支払ったお金は返ってきます。

とは言っても、償却額が設定されていますので、実際に受け取れる金額は差し引いた金額となります。

次に「礼金」です。

保証金とは別にオーナーに支払うお金で、こちらは返還されません。

居酒屋などであれば、目安は賃料の2ヶ月分となります。

ただ、物件取得には不動産業者が仲介しますので、不動産業者に仲介手数料も支払わなければいけません。

相場は賃料の1ヶ月分です。

居抜きの場合は「造作譲渡費」といって「前の借り主にその譲渡代金」を支払わなければいけません。

経過年数や内装、重機の状態によりますので金額は様々です。

最後に、居酒屋などを契約する店舗に対する「前家賃」です。

店舗契約した契約日から翌月分までの賃料ですが、基本的には日割り計算となります。

2つ目は店舗改装・備品・設備投資費用!

では次に2つ目の「店舗投資費用」について紹介します。

まず「新装なのか、居抜きで入るのか」などの「物件の状態」によって内装工事費用は大きく変わってきます。

新装の飲食店ですと、平均して1坪あたり30万円前後必要となります。

次に設備費用ですが、これは冷凍冷蔵庫や調理用のガスコンロ、食器洗浄機などなど、居酒屋やレストランなどの飲食店には何かと設備が必要となります。

実は節約できる部分でもあるのですが、居酒屋などの開業資金となれば、最低でも数十万円はかかると思ったほうが良いでしょう。

居酒屋やレストランなどの場合、開業資金として備品にも結構な額の費用がかかりますので忘れてはいけません。

居酒屋の看板、販促物、食器、チラシ、レジ等など最低でも10万円以上はかかると見たほうが良いです。

ここまで来て「お店としての形」がようやく出来てきます。

上記の「店舗契約のお金」と「飲食店の設備費用」の2つを合計するだけでも、大まかにですが「約800~1000万円」の開業資金がかかります。

飲食店の規模が大きければもっと高額な費用が必要となるでしょう。

そしてこれ以外にも、これから下記で紹介する「運転資金」をプラスしなければなりません。

3つ目は飲食店開店後の運転資金!

最後に、忘れてはいけないのが「運転資金」です。

運転資金とは「経営を行うにあたって必要となる資金」の事です。

まずは「入金と支払いのズレを補う運転資金」です。

「(1か月の売り上げ金額×入金サイトの月数)-(1か月の仕入れ金額×支払いサイトの月数)」の計算式を用いて算出します。

「売上金の入金」と「仕入れ代金の支払い」はどうしてもズレが生じます。

例えば「今月に100万円の食材やお酒などを仕入れて、150万円を売り上げる」とします。

既に仕入れ代金は支払っていますが、「売上金の回収は翌月」とします。

そうなれば売上金は回収できていませんから、仕入れ代金100万円を持っている必要があります。

居酒屋などの飲食業ではあまりないですが、都合や希望によって入金が間に合わないこともあり、このズレが運転資金の資金ショートとなるのです。

軌道に乗るまで耐えれる運転資金も別途で必要!

次に「飲食店経営の事業が軌道に乗るまでの運転資金」です。

目安としては、ひと月の固定費の3ヶ月分となります。

「居酒屋などの飲食店は現金商売だから、開店したその日から現金が入ってくるから問題ない」と考える人が多いのですが、これは非常に危険な考えです。

確かに開店当初は居酒屋にお客が沢山はいるかもしれませんが、それが2ヶ月目も3ヶ月目も続くことはまずありません。

初月の売上を継続することはかなり難しく、順調に利益を出せずに、最終的に資金ショートすることになる恐れも考えられます。

「客が殆ど入らなくても半年程度は続けられる運転資金」、また「その間、自分の給料がゼロになっても暮らせるだけの資金」も必要となります。

運転資金の目安は「3ヶ月から6ヶ月分」と考えると良いでしょう。

このように、居酒屋などの「飲食店開業にあたってかかる開業資金のお金」を「3項目」に分けてご紹介してきました。

運転資金や家賃などは場所などにより大きく変わりますが、居酒屋や飲食店の開業資金においてトータルでかかる費用は「1500万円~多くて2000万円はかかる」と考えたほうが良いでしょう。

居抜物件を探せば開業資金を抑えられる!

独立して飲食店や居酒屋を開業したいと意気込んだものの、頭を悩ませるのはやはり「開業資金の資金繰り」です。

上記でも述べましたが、初期費用や運転資金、そのほか様々なことに高額な費用がかかってきます。

中には、居酒屋や飲食店経営をしたいけど「資金ゼロ、ほぼ資金なし」なんて人もいるかもしれません。

さすがに自己資金がまったくないのに飲食店を開業するのはどうかと思いますが、抑えられる部分は抑えたいものですよね。

居酒屋・飲食店の開業資金を抑える方法の1つとして「居抜き物件を利用する」という方法があります。

「事情によって閉店した物件の店舗や設備」をそのまま利用することが出来ますので、居酒屋や飲食店のテーブルや椅子などの必要設備をお金をかけず手に入れることもできるのです。

レストランや居酒屋の開業資金の中で「占める割合が高いとされる内装工事」も、居抜き物件を利用すれば大幅に安く済ませられる可能性も高く、居酒屋などの開店資金を抑えられるでしょう。

ただし居抜き物件と言っても、一部の設備だけ内装だけ残した状態のものもあり、店の看板を替えるだけですぐに飲食店をオープンできるとは限りません。

店舗の賃貸借契約では「借りた時の元の状態に戻してから明け渡す」ことになってるからです。

極力費用を抑えるためには、「前のテナントが使用していた什器や内装をそのまま引き継ぐ」ことです。

退出するテナントからすれば、「解体工事などの手間が省けるなら無償で引き渡してもかまわない」というケースも珍しくありません。

しかし、居抜き物件が比較的新しい場合は「内装や設備といった造作を買い取ってもらえないか?」と言われることもあります。

これを「造作譲渡」と言い、前の借り主に譲渡代金を支払う必要があります。

契約時の交渉によって譲渡金額は決めますが、全く異なる形態の場合は造作譲渡がかならず有利になるとは限りません。

そして、買い受けた飲食店の設備を「正常に使用できるか?」も、かならず事前にチェックしておく必要があります。

「いざ開業し、器具を使おうと思ったら故障していて使えない」ということもあり得るからです。

また、居抜き物件ということは「前の飲食店テナントが閉店した」という事実があることを忘れてはいけません。

やむを得ない事情で店をたたむことになったのであれば問題はないのですが、立地条件や人の流れが良くないなど、営業的な理由で閉店したというのであれば、居酒屋経営などには注意が必要です。

居抜き物件と聞くと「開業資金や費用を抑えられるというメリット」だけを見てしまいがちですが、その裏には必ずデメリットもあります。

安易に契約せず、よく確認することが大切です。

居酒屋経営や飲食店開業に【必要な資格】は?

レストランや居酒屋経営などお店を出すには、「資格」と「許可」を取得する必要があります。

この「資格や許可なしではお店を開くことは出来ない」ということを知らない人は意外と多いのです。

開業するとなった時、一番のネックとも言える居酒屋の開業資金や飲食店の開業資金。

確かに開業資金の資金繰りは大変なことですが、そればかりに気を取られていてはいけません。

無許可営業は食品衛生法違反の罪に問われ、2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金が課されてしまいます。

「居酒屋開業に資格や許可が必要なんて知らなかった」では済ませんので、この機会に「飲食店や居酒屋開業にはどんな資格と許可が必要なのか?」を覚えてしまいましょう。

実は調理師免許はとらなくてもOK!

「飲食店や居酒屋を開業するからには、調理師免許を取らなきゃ!」と意気込んで資格取得目指し、勉強を始めようとする人もいるかもしれません。

確かに何となく調理師免許の資格は必須のように思えますが、実は「居酒屋などの飲食店開業に必要な資格は調理師免許ではない」のです。

飲食店開業に必ず必要資格は「食品衛生責任者」

では、飲食店開業・居酒屋経営には具体的にどんな資格が必要なのか?

まず、居酒屋などの飲食店開業には「食品衛生責任者」という資格が必ず必要となります。

居酒屋などでは必ず「食品衛生責任者の資格取得者を1名を置くこと」が定められているのです。

この資格を取得するには、食品衛生責任者養成講習会の受講が必要となります。

各地域にて受講することができ、受講料は1万円前後が目安で、期間は1日です。

主な内容は、「なぜ食品衛生責任者が必要なのか?」と言ったもので、衛生法規・公衆衛生・食品衛生学を学び、最後にテストがあります。

テストと聞くと憂鬱になる方もいますが、きちんと受講していれば受かるので、さほど難しいものではありません。

定期的に講習は開講されていますので、受講を希望する場合は保健所のホームページ等を確認してみてください。

食品衛生責任者は「必ずしも経営者本人が取得しなければいけない」というわけではありません。

基本的に「お店に常駐する人」が取得すれば良いので、仮に居酒屋スタッフが取得しても全く問題ありません。

ただし、復数のお店を持つ場合は「その店の一人、同じ人数の資格保有者が必要」となりますので、注意してください。

ちなみに、調理師もしくは栄養士の免許を持っている場合は、講習自体が免除されることもあります。

店が大きければ「防火管理者」の資格も必要!!

「防火管理者」は「店内の収容人数が30人を超える場合」に必要となる資格です。

防火管理者は、飲食店の店舗の規模によって取得する資格の分類が異なります。

店舗の延べ面積が300㎡以上の場合は「甲種防火管理者」を取得します。

講習は2日間に渡って行われます。

一方、延べ面積が300㎡未満は「乙種防火管理者」の取得が必要です。

こちらの講習は1日で終ります。

受講料は6000円前後となります。

講習場所と日時は一般財団法人日本防火・防災協会のホームページから確認することができます。

そのほか、飲食店や居酒屋の開業に必要な許可は「食品営業許可」「個人事業の開廃業等届出書」「防火管理者選任届」「深夜における酒類提供飲食営業開始届出書(午前0時~日の出までに酒類を提供する場合)」「労災、雇用、社会保険の加入手続き」の5つです。

食品営業許可は保健所から取得します。

個人事業の開廃業等届出書は個人で開帳する場合、開業してから1ヶ月以内に届け出る義務があります。

従業員を雇用する場合は、雇用開始後10日以内に労災保険と雇用保険に加入する届け出が必要となります。

飲食店・居酒屋の開業資金など「資金繰り」にばかり気を取られていると、予定していた日よりも開業が遅れる可能性もあります。

あらかじめ余裕を持った準備とスケージュールを管理するようにしましょう。

知っておきたい!飲食店開業後の存続率!

開業資金を集めるのは大変ですが、居酒屋やレストランなどの飲食店を作ること自体は実はそれほど大変なことではありません。

大変なのは「続けていくこと」なのです。

「起業後3年経っても存続している会社」はどれぐらいの割合かご存知でしょうか?

意外と思うかもしれませんが、全体の約35%は潰れています。

そして上記の数値はあくまでも全体で見た数値であり、業種を「飲食」に絞ると更に厳しい数字となるのです。

では、飲食業界で見ると3年以内に「どれぐらいの店舗が店をたたんでいるのか?」と言いますと、何と「90%」にも登るのです。

わずか3年のうちに、これだけの飲食店が潰れているという事実を知り、いかに飲食業界が厳しいものなのかお分かりいただけたのではないでしょうか。

外食というのは私たちにとって身近な存在です。

ちょっと外を歩けばレストランや居酒屋など飲食店が目にとまることでしょう。

「食事はほぼ居酒屋やレストランで済ませてしまう」という人も少なくありません。

こうして身近で気軽に利用することができるため、「自分でも簡単に飲食店を開くことができるのでは?」と思ってしまい、実際に飲食店を開業するという人は実は意外と多いです。

上手く起業すれば、創業当初から順調に軌道に乗せることも可能な飲食店です。

しかし、飲食業は「様々な要素を含まれる難しい業種」ということを理解していない人が沢山いるのです。

「ただ単に味が美味しい」というだけでは飲食業を成功させるのは実は難しく、そこに何かプラスαの価値が必要となります。

また、意外と安易に考えている人が多い「資金繰り」です。

「居酒屋の開店資金や飲食店の開業資金が何にいくらぐらいかかるのか?」
「万が一の時でも資金ショートさせず、お店を続けることが出来るようにするためには、幾らぐらいの資金を確保しておけば良いのか?」
…これをしっかりと考えていない方が多く、その結果、店をたたむハメになってしまっているのです。

どんな業種にも言えることですが、お金の感覚というのは非常に重要です。

せっかく開業資金を何とか集め開業できたのに、経営・資金繰りが上手くいかず「泣く泣く店を潰す」…なんてことにならないためにも、資金繰りのノウハウについては開業前からしっかりと身につけておくようにしましょう。

【銀行】は新規創業者だとほぼ開業資金を借りれない

飲食店開店資金を「銀行から借り入れしよう」と考える人は多いです。

むしろ、「開業資金の借入先は銀行しか無い」と思っている人も意外と多いのではないでしょうか?

確かに銀行では企業に関する融資制度を取扱していますので、居酒屋の開業資金・飲食店の開業資金の借入先として検討する方も多いでしょう。

中でも「保証協会付きの融資」は有名な開業資金の借り入れ制度で、多くの業界で利用されています。

しかし保証協会付きの融資制度は飲食店や居酒屋の開業資金としては正直向いていません。

と言うのも、申し込んでから融資を受けるまでのスピードが非常に遅いからです。

また、融資を受けるまでに何回も市区町村等に足を運ばなけれいけず非常に手間がかかります。

しかもその度に必要書類を用意しなければいけず、審査結果が出るだけでも2ヶ月程度かかります。

加えて、飲食店や居酒屋の場合は「営業許可証が発行されてから融資が実行」されることが多く、いつでも営業ができる状態でないといけないということになります。

「内装工事など開業前に必要となる資金に融資を当てることが出来ない」となれば、他から借り入れするか自己資金でなんとかしなければいけません。

よほどお金に余裕が無い限りは、自己資金で賄うなんてことは出来ないのではないでしょうか?

銀行は基本的に「100%の責任で融資すること」はかなり限られています。

これを「プロパー融資」と言いますが、銀行単体での開業資金の融資をうけるのは非常にハードルが高いです。

これから店を開業する新規創業者が銀行から開業資金を借りれることは、まず無いと思って良いでしょう。

また、担保や代表者が保証人になる必要があり、大企業や中堅企業しか相手にしてくれませんので、飲食店開業資金としての銀行借り入れはあまり現実的ではないといえます。

【信用金庫や信用組合】は取引が長年ないと融資は厳しい

飲食店や居酒屋の開業資金を信用金庫から借りようと考える人は多いです。

信用金庫は地方銀行よりも借り入れ審査が緩く、そして早いと言われています。

ですが、信用金庫での開業資金融資は金利が高いのが大きなネックです。

借り主としては出来るだけ支払い負担は抑えたいでしょうから、「極力安い金利で飲食店の開業資金を調達したほうが良い」のは言うまでもありません。

また、信用金庫の場合、「営業担当者との信頼関係が物を言う」と言っても過言ではありません。

銀行とは違い、「営利を目的としておらず、いかに地域への貢献度を事業計画書等でアピール出来るか?」がポイントとなります。

加えて公共料金の引落しや給料の入金、定期預金や積立などの取引で、ある程度の信用を作っていないと開業資金の融資は厳しいです。

信用金庫の場合、銀行同様に居酒屋の開業資金等といったように「売上実績がない」という場合、信用保証協会付き融資でないと利用する事はできません。

信用保証協会付き融資は、信用保証協会が「担保保証人も用意できない、信用力に乏しい事業者」の連帯保証人となり、金融機関から融資を受けられるようにする仕組みです。

その代わりに事業者は信用保証協会に保証料を払わなければいけません。

それより何より、保証協会付き融資は飲食店の開業資金に全く向いていません。

その理由は「融資が実行されるタイミングが非常に遅いこと」にあります。

通常、信用保証協会の審査は最低でも1ヶ月半とかなりの時間を要します。

しかも融資実行のタイミングは「飲食業許可証が発行され、保証協会が確認してから」となります。

あまりにも期間がかかってしまうと「不動産物件の仮押さえを不動産会社が認めてくれないケース」もありますし、居酒屋などの開業自体が遅れるわけですから、その間の売上・利益を逃す機会損失にも繋がります。

飲食店の開業資金には「店舗の取得・改装」など様々な準備が必要となり、事前の段階で高額な費用がかかってきます。

しかし、飲食業許可証が取得できるのは「全ての設備が整う直前」でないと、保健所による検査が行われません。

そこでようやく保証協会付き融資が実行となりますが、それでは当然、業者への支払いは間に合わないのは言うまでもないでしょう。

当然ながら、融資担当者は書類の内容だけで融資判断を下すことはありません。

申請者の人間性についてもしっかりとチェックします。

時間にルーズだったり、横柄な態度を取る、意見がまとまっていない、積極性がない等など、担当者がマイナスと評価すれば、それは融資判断に大きない影響を及ぼします。

もちろん、これは信用金庫に限った話ではありません。

ですが、これらの条件も踏まえて、信用金庫からの事業資金の借り入れは「飲食店の開業資金にはあまり現実的ではない」といえるのではないでしょうか?

【日本政策金融公庫】の新創業融資などで開業資金を借りる

日本には公的金融機関はいくつか存在しますが、「新規起業家に対し手厚い融資制度」を有しているのが日本政策金融公庫です。

主に「企業」や「独立を目標とする起業家」を手助けするべく、2008年10月1日に設立されました。

もちろん、居酒屋などの開業資金にも適用されます。

日本政策金融公庫には「新創業融資制度」「新規開業資金(新企業育成貸付)」「女性、若者/シニア起業家資金(新企業育成貸付)」「生活衛生貸付」の4つの融資制度が存在します。

それぞれどのような融資制度なのか紹介していきたいと思います。

日本政策金融公庫の開業融資の種類は4つ

【新創業融資制度】

「新創業融資制度」はこれから「新たに事業を開始する人」「事業を初めて間もない人」で、実績が乏しい場合でも特別に新規開業資金などの事業資金・開業資金を借りることが出来る制度です。

法人・個人を問わず、最大で3000万円、内1500万円の運転資金の融資を受けることが出来ます。

返済期間は設備資金は10年以内、運転資金は5年以内となります。

いずれも据置期間は6ヶ月以内までです。

原則として担保と保証人は不要で、代表者個人には責任が及ばないものです。

但し、代表者が連帯保証人になることは可能で、その場合は利率が0.1%低減となります。

一般的な企業融資では、担保もしくは連帯保証人が必要となります。

ですが、新創業融資制度は「どちらも不要で利用できる」ので、飲食店開業などで独立を考えている人にとってはリスクが少ない制度と言えます。

金融機関や自治体からの融資ですと、申込みから実際に融資をうけるまでに約2ヶ月半かかります。

開業が遅くなればそれだけ機会損失となりますが、新創業融資なら「申請後1ヶ月半程度」で融資が受けれますので、素早い事業展開が可能となります。

新創業融資制度のデメリットとしては、金利が若干高いことが挙げられます。

無担保無保証人で利用できる分、一般的な金融機関の融資に比べ1.0%前後金利が高くなります。

ただ、「実績がなくても事業資金を借りれる」「連帯保証人が不要」ということを考えると、飲食店開業や居酒屋経営などを考えると利用価値の大きい制度と言えるでしょう。

ちなみに新創業融資制度はこれ単体で利用するのではなく、日本政策金融公庫の取り扱う他の融資制度と併用する必要があります。

【新規開業資金】

続いて、「新規開業資金」は日本政策金融公庫が提供する「最も一般的な創業融資制度」です。

担保や保証人が必要となりますが、1000万円近い高額融資を実現することも珍しくはありません。

ですので、居酒屋の開業資金、飲食店の開業資金には適している制度と言えるでしょう。

また、新規開業資金では新創業融資のように「自己資金の要件(いくら用意しなければならないか?)が設定されていません」ので、自己資金に余裕がない方でも資金の融資を受けられるのも頼もしいところです。

新規開業資金は代表者を保証人に取るため、債権が保全されるので金利がその分、安くなります。

そして、「代表者が最後には責任を取る」という姿勢を見せることが出来ますので、借り入れ審査が比較的通りやすいという特徴があります。

【女性若者シニア起業家支援資金】

「女性若者シニア起業家支援資金」は、融資審査で評価が低くなりがちな女性・若者・シニアを対象とした融資制度です。

対象となるのが「女性層、30歳未満の若者層」「55歳以上のシニア層」となります。

「女性、若者/シニア起業家支援資金」には、「国民生活事業」と「中小企業事業」の2種類があります。

国民生活事業の融資先は「飲食店やベーカリー、工務店」など、小規模事業者への小口融資が中心となります。

居酒屋やレストランなどの飲食店の開業であれば「国民生活事業」が該当となるでしょう。

担保と保証人は相談の上で決めることとなり、融資限度額は最高7200万円そ、のうち運転資金は4800万円まで、利率は0.4%~となります。

【生活衛生新企業育成資金】

「生活衛生新企業育成資金」は、「生活衛生に関する新規事業の育成と事業安定に使用することが出来る融資制度」です。

居酒屋などの飲食業や販売業の他サービス業全般を「生活衛生事業」と言います。

「融資金額が大きい」という特徴があり、振興計画認定組合員の場合、1億5000万円~7億2000万円、内運転資金は5700万円の融資を受けることが出来ます

一般貸付でも、設備資金は7200万円~4億8000万円の融資が可能です。

ただし、残念ながら「お店の設備投資」としてしか使えず、「事業の運転資金としては使用できません」ので注意しましょう。

生活衛生新企業育成資金では、基本的に担保保証人が必要となります。

公庫の新創業融資を申し込む際の【必要書類】は?

日本政策金融公庫の創業融資を利用する上で必要となる書類は、
・創業計画書
・資金繰り表
・設備資金の申込みの場合は見積書
・履歴事項全部証明または登記謄本(法人の場合)
・担保希望の場合は不動産の登記謄本または登記事項証明書
・都道府県知事の推薦書、または生活衛生同業組合の振興事業に係る資金証明書(生活衛生関係の事業を営む場合)

…となります。

この中で最も手間を掛けて作成するのが「創業計画書」です。

事業初年度に「いくらぐらいの売上と費用が出るのか?」をまとめたものを創業計画書と言います。

書式は、日本政策金融公庫指定のものを使用しなければいけませんので注意しましょう。

創業計画を立てる上で最も重要となるのが「販売計画」です。

「取引先や商品品目、単価、数量、納期「を明確に示すこと、「計画通りに売上が推移すること」が伝われなければ融資は下りることはありません。

居酒屋であれば、「お酒の仕入れ先」や「食材の取り寄せ先」を明確にし、「月・年間でいくらぐらい売上れるか?」をハッキリと伝えなければなりません。

もう既にお店の契約書や材料の発注書がある場合は、併せて添付しておくようにしましょう。

飲食店の場合は「消費者」を相手にしますので、「目標売上を達成するのに必要な客単価」と「加点率を達成するための明確な根拠」が必要となります。

その為にも、必要な人件費、設備費、店舗改装費をきちんと示さなければいけません。

設備購入や改装する場合は、「具体的にいくらかかるのか?」が正確にわかる見積書も必要です。

更に「1ヶ月の仕入れ」や「人件費の金額の根拠」も明確にすることも重要となり、常に「何ヶ月分、運用可能な資金を手元においておけば良いのか?」も明確にしておきましょう。

「自己資金の2倍以上」の融資を希望してもムリ!

新創業融資の融資を受けるポイントで忘れてはいけないのが「自己資金をいくら用意しているか?」です。

公庫の新創業融資を利用するうえでココはかなり重要なポイントとなりますので、見落とさないようにしましょう。

「飲食店開業に必要な開業資金を全て融資で賄おう」という甘い考えでは、新創業融資の審査はまず通りません。

また、「自己資金の2倍以上の融資を受けるのも、ほぼ無理」です。

例えば、開業のための自己資金が200万円しかない場合、どんなに頑張っても新創業融資では200万円までしか借り入れできないということです。

事業を始めるにあたって、「飲食店の開業資金を自力でコツコツと貯めてきた金額」が多いほど、本気度が相手に伝わります。

「自己資金を全く用意せずに融資をしてもらおう」なんて甘い考えでは、絶対に新創業融資の融資は受けれません。

自己資金を用意して、それでも足らないのであれば、具体的に「いくらの資金が必要なのか?」を考え融資希望額を決めましょう。

新創業融資の【申込の流れ】や【審査結果の期間】は?

必要書類を用意できたら、公庫の新創業融資の申込みを行います。

目安としては「開業の3ヶ月前ほど前」に申し込みします。

新創業融資の申し込みに必要となる借入申込書は、日本政策金融公庫のホームページにてダウンロードできます。

申込みについては「会社の本店所在地の近くにある日本政策金融公庫の支店」で行います。

申込後、約1週間前後で審査面談が行われ、直接会って創業計画書の確認や申込者の人間性を見極めようとします。

この面談で「飲食店開業資金を融資してもらえるか?」の全てが決まると思っても過言ではありません。

創業計画書はもちろん重要な要素となりえますが、それより何より「自分自身がもっとも重要な要素」となることを忘れてはいけません。

これを乗り切れば無事、新創業融資の融資が実行されます。

期間にしておおよそ1ヶ月半程度と考えていただければよいでしょう。

資金調達には「補助金や助成金」という方法もあり、返済が不要という大きなメリットがあります。

しかし、募集期間が決まっている上に「復数の応募の中から採択される必要」があり、使いにくいというデメリットがあります。

一方で、融資は返済の必要こそありますが、随時受け付けを行なっていますので、自分のタイミングで開業させることが出来ます。

日本政策金融公庫の融資制度は、民間の金融機関の融資よりも利率は低く、かつ高額な借入も可能としていますので、是非とも利用を検討してみると良いでしょう。

税理士法人に頼んだほうが審査に通りやすくなる

このように、日本政策金融公庫ではかなりお得に融資を受けることができますが、「日本政策金融公庫の融資審査に通過できるのは2割ほど」という統計もあります。
 

この原因としては、
・事業計画書がちゃんと書けていないから
・正しい書類を用意できていないから

…というのが大半だそうです。
 

そこで、できれば「税理士法人」などにお願いして事業計画書などの書き方や書類についてアドバイスをもらのがオススメです。

この税理士法人では経済産業省から認定を受けているため、ちゃんとした資料・事業計画書が用意できるので、日本政策金融公庫の融資審査にかなり通りやすくなります。

もちろん、税理士法人は日本政策金融公庫と同じく「国から認定されている機関」ですので、安心安全ですよ。
 

「どうしても日本政策金融公庫で融資を受けたい」という人は、まずは税理士法人に電話相談やメール相談をしてみるのがオススメです。

⇒安心の大手税理士法人ならココ

自治体の【制度融資】で開業資金を借り入れする!

居酒屋経営や開業資金の調達先としては、「自治体の制度融資」という選択肢もあります。

「起業家向けの融資」としてよく利用されていますが、具体的にどのような融資なのでしょうか?

「制度融資」とは、都道府県や各市町村などの地方自治体が「中小企業や開業を目指す人への開業資金支援」を目的とし、融資を行う制度です。

自治体の制度融資と言っても、実際に開業資金の融資を行うのは地方自治体ではなく、「銀行」が窓口となり融資業務を行います。

「自治体・信用保証協会・金融機関」の3者が協力して、事業主が開業資金の資金調達をしやすくしよう」…という制度です。

金融機関に対し、自治体が一定の資金を預けて任せることで、企業への融資条件を有利にしています。

また、利子補給を行なっていますので、低金利で開業資金を借り入れすることが出来ます。

そのため、「居酒屋や飲食店の開業資金には最適な融資」と言えるでしょう。

制度融資は、自治体の管轄する地区に住む「住民」と「企業」が融資の対象となります。

日本政策金融公庫の融資は「条件や内容が同一」とされていますが、地方自治体の制度融資は各自治体によって全く異なります。

銀行が融資を行うものの、面接や融資基準の適合などは「自治体の担当者」が行います。

ただし、あくまで「信用保証協会の債務保証があって、初めて実行される制度」となりますので、別途で信用保証協会に保証料を払う必要があります。

また、制度融資は「都道府県で実施するもの」と、「市区町村が実施する制度融資」の2種類に大別されます。

それぞれ開業資金の融資の条件が異なりますので、自分が開業する地域の自治体に問い合わせて確認してから、どちらの制度融資を活用するのか決めることとなります。

制度融資を受ける前に知っておこう!商工会と商工会議所の違い!

制度融資を受ける上で活用したいのが「商工会と商工会議所」です。

「商工会」とは町村部に設立された公益団体の事で、「同じ市区町村で6ヶ月以上、事務所や店鋪などを構えている事業者」であれば、加入可能です。

また、「特別会員制度」も行なっていますので、基本的には事業を行っていれば誰でもサービスを受けることが出来ます。

「商工会議所」は商工会と勘違いされやすいですが、原則として「市の区域に設立された公的団体」です。

商工会議所の場合、中小企業のサポートだけでなく「国際的活動を含めた幅広い事業」を行なっています。

とは言え、両者にそこまで大きな違いはなく、それほど重要ではありません。

商工会や商工会議所では「資金調達の相談」や「経営の相談」に乗ってもらうことが出来ます。

飲食店の開業資金や居酒屋の開業資金など、経営していく上で不安になるのは、何も資金面だけではありません。

「税金や経理、社会保険、法律」などなど、経営者として学ぶべきことを専門家が無料で相談に乗ってくれます。

公益団体という安心感もありますので、資金調達は勿論、それ以外の悩みの相談として活用してみると良いでしょう。

地方自治体の【制度融資の一連の流れ】は?

では次に、「制度融資の流れ」について見ていきましょう。

制度融資で開業資金の融資を受ける流れは自治体によって異なりますが、基本的に申請窓口は自治体が請け負っています。

まず決めることは、「制度融資の制度」と「申込先となる金融機関」です。

上記でも触れた通り、制度融資は都道府県と市区町村の単位で取扱しています。

該当する地方自治体の窓口にて「制度融資を利用したい旨」を伝えます。

中小企業診断士による面談や、創業計画書の指導が行われる自治体もありますが、制度融資を利用することを伝えれば、紹介状を発行したり斡旋の手配を行なってくれます。

必要書類を用意し、金融機関に融資の申し込みを行います。

創業計画書・登記事項証明書・印鑑証明書・所定の申込書が必要となります。

書類に不備がないように注意しましょう。

金融機関に申し込みが完了すると「信用保証協会への申し込み案内」が行われますので、それに従い書類提出を行いましょう。

書類提出後に審査と、場合によっては面談が行われ、クリアすると金融機関による借り入れ審査が行われます。

いずれの審査もクリアできれば、晴れて開業資金の融資実行となります。

融資金額は指定口座に振込されます。

地方自治体での制度融資の「申請から融資実行までにかかる期間」は、およそ3ヶ月程度と見たほうが良いでしょう。

制度融資で開業資金を借り入れするための【条件】は?

制度融資で開業資金の融資を受けれる条件は各自治体で概ね共通していますが、やはり異なる部分もあります。

そのため、申請する前に必ず利用条件には一度を目を通しておくと良いでしょう。

各自治体で共通している条件は、まず「信用保証協会の保証対象業種の事業であること」です。

保証対象となる事業でなければ、開業資金の融資を受けることは出来ません。

当然ですが、「事業に必要となる許可を受けていること」も必須です。

また、「税金の滞納がある場合」は開業資金の融資を受けることは先ず無理となります。

これは「今、税金を収めているかどうか?」よりも、「普段からキチンと税金を収めているかどうか?」を重視します。

つまり、「滞納分を納めればOK」というスタンスでは無いということです。

ただ、それでも税金を収めないよりも印象は良いでしょう。

そのほか、制度融資を利用するには「自己資金要件をクリアしている必要」もあります。

例えば、日本政策金融公庫が提供している新創業融資制度は「自己資金の割合が10%で良い」のに対し、制度融資は「自己資金の割合が50%と求めてくるケースが」多いです。

つまり、「融資として受けられる金額はかなり少なくなる」と考えたほうが良いということになります。

逆を言えば、制度融資は「自己資金が比較的多い人が、追加で資金調達が必要になったという場合」に利用する制度と言えるでしょう。

最後に、基本的には「連帯保証人としてのサインが必要」となります。

自治体の制度融資は「民間の金融機関」が絡んできますので、会社の代表者が連帯保証人としてサインするのが一般的です。

この点だけに限っては、日本政策金融公庫の創業融資よりも起業家側のリスクが高い制度と言えるでしょう。

公的融資を受けるには【自己資本・資金】はどれくらい必要?

飲食店や居酒屋を始めるための自己資金は「一体いくらぐらい必要なのか?」が分からないと言う人は多いです。

初めて開業するのであれば、居酒屋開業のための自己資金が「具体的にいくらぐらい必要なのか」を知らなくても無理はないでしょう。

しかし、「自分の店を持ちたい」という夢を持っているのであれば、必要な自己資金については自分で詳しく知っておかなければいけません。

トータルでかかる開業資金に対し、「しっかりと自己資金を準備する」ということは、公的融資や制度融資を受ける上で非常に重要です。

と言うのも、飲食店の開業資金を公的融資を利用して受けるには、「用意しなければならない自己資金の基準値」があるからです。

つまり、「自己資金がない人は公的融資で開業資金を借りることは出来ない」ということになります。

自分がお金を貸す側に立って考えればその理由も分かるかと思いますが、

「開業するために自分でコツコツと開業資金を貯めて、それでも足らないから融資を受けたい人」と、
「自分では自己資金を一切準備せず、融資に頼りっぱなしの人」…どちらにお金を貸そうと思いますか?

どちらが事業に対して強い思いがあるのかは言うまでもないのではないでしょうか?

「自己資金をある程度用意する」ということは「飲食店開業の思い入れの強さを表している」と言っても過言ではないのです。

では、居酒屋や飲食店開業のためには一体いくらぐらいの自己資金を用意しなければいけないのか?

基本的に「公的融資や制度融資」を受ける場合に「用意しておかなければならない自己資金の目安」は「創業資金の3分の1以上を自己資金を確認できること」としています。

例えば、「総事業費が1200万円かかる」のであれば、「400万円用意できれば、足らない分の800万円までは融資します」ということです。

ただし、最近では「日本政策金融公庫の新創業融資」の自己資金要件は多少緩和されました。

ですので、公庫で開業資金を借り入れできるのであれば、実際は「総事業費の10分の1以上の自己資本」でOKとなっています。

ですが、やはり公庫といえど「自己資金は多ければ多いほど融資審査に有利」ですし、あるに越したことはないといえます。

最低でも「飲食店開業にかかる総額の1/3」は、自己資金として用意しておいたほうがいいでしょう。

融資以外に【親兄弟・親戚】に借りることも検討すべき

居酒屋などの飲食店を開くとなれば「開業資金」を用意しなければいけませんが、全てを自己資金で賄うケースはかなり稀です。

多くの場合、金融機関から開業資金の融資を受けることになります。

しかし、金融機関で飲食店の開業資金の融資を受けるのにも「自己資金の要件(最低でも用意しなければいけない金額の基準)」がありますので、ある程度の自己資金を用意する必要があります。

親や兄弟、親戚からの借入は「一番安心して利用できる借入先」といえますので、頼れるのであれば、ぜひとも活用したいところです。

ただ、飲食店・居酒屋の開業資金ともなると、金額はかなり高額のものとなりますので、身内間でトラブルにならないよう、細心の注意を払う必要があります。

親からの借金は贈与税や相続税が関わってきますので、「金銭消費貸借契約」を締結し、贈与とみなされないようにしなければいけません。

併せて「返済契約表」を作成する必要もあります。

また、「借り入れと返済の証拠」を残しておく必要がありますので、本人名義の金融機関の口座を経由させることも忘れてはいけません。

もし返済が終わる前に親が亡くなった場合、残額は「親の、子に対する貸付金」として「相続財産」となります。

身内にお金(開業資金)を借りることに抵抗を感じない人は、おそらくいないでしょう。

ただ、その方法が最善と思うのであれば、何とかして親や兄弟に頼るべきです。

身内のお金の貸し借りはトラブルになりやすいのはご存知かと思います。

ですので、それを未然に防ぐ貯めにも「金銭消費貸借契約書」や「借用書」は必ず作成しましょう。

ただ、開業資金は金額が高額となりますから、親子関係とはいえ簡単には貸してはくれないはずです。

いくら身内でも自分の大切なお金を安々と貸す訳にはいきませんし、ましてや何百万円もの大金を貸すなんて持ってのほかでしょう。

ですから、「自分が本気で事業を成功させたい」という思いを両親や親戚に伝える必要がありますので、「事業計画の提示」も忘れてはいけません。

いきなり借用書を作るのではなく「事前に返済条件などをキチンと説明」し、お互いに納得の上で作るようにしましょう。

「人からお金を借りるということ」は、それだけ迷惑をかけるということでもあります。

ですから、迷惑料という意味でも「利息」は必ず払うようにする必要がありますし、万が一支払いが遅れた場合の遅延損害金などもきちんと取り決めとくようにしましょう。

ちなみに「利息を払うこと」の理由は実は他にもあります。

仮に金利や利息なしで貸借すると「金利分の利益の贈与として課税されることもある」のです。

これから飲食店や居酒屋を開業するうえで、そんなムダな税金は払いたくはありませんよね?

ですので、少なくても構いませんので金利や利息は忘れず払っておくようにしましょう。

知らないと破産するかも!?【開業前に必ずやっておくべき秘策】

ここでは「飲食店を開業する前に必ずやっておくべきこと」をご紹介しておきます。

最初に結論から言いますが、独立する前に必ず「カードローン」を数枚ほど作っておくことを強くオススメします。

「カードローンなんて…」と思った人でも、とりあえず下記の内容は読んでおいて損はないかと思いますよ。

ただ、いざ運転資金がなくなったときに困らないよう、よく判断してみてくださいね。

まず、居酒屋やレストランを開業した後、一番「恐ろしいこと」は、「売り上げが上がらず、お店が潰れてしまうこと」ではないでしょうか?

最初の数か月は「開業資金として貯めてきた運転資金」があるため、何とか耐えられるでしょう。

しかし、そのまま客入りが悪ければ次第に運転資金はなくなっていき、最悪、お店をたたまなければなりません。

また、最近では天災も多く、「ゲリラ豪雨による浸水」などで何十万円かのお店の修理費などが、急な出費として捻出される可能性もあります。

そのほか、「支払いをしなくてはいけないのに、あと●●万円どうしても足りない」というようなことは、「独立した経営者」になればちょくちょく起こります

そうなったときに頼りになってくれるのが「カードローン」です。

仮に「10~20万円の少額でもいいから、今すぐお金を借りたい」となった場合、基本的にどの金融機関もほぼ貸してくれることはありません。

ですが、今のうちからカードローンを持っていれば、即日で10~20万円を借りることは可能なのです。

いわば「最後の助け舟」といえるでしょう。

では、なぜ「開業前にカードローンを作っておくべき」なのか?

ここが非常に重要なポイントです。

基本的に、カードローンというのは「働いていて安定した毎月の収入」がなければ審査に通ることはできません。

また、起業した個人事業主や自営業者(開業後のアナタのことです)は、「確定申告の写し」などの収入証明書を提出できなければ審査に通りません。

しかし、開業後すぐには確定申告の写しなどは用意できなことが多いです。
※開業した月にもよります。

つまり、「開業したあと、お金がおピンチになったからといって、すぐにカードローンを作ることはできない」のです。

そのため、今現在、雇われていて「安定収入がある」とみなされる「開業前の今」に、カードローンを作っておくべきなのです。

「カードローンの契約手続きが色々と面倒臭そうだからいいや」と思う人もいるでしょう。

ですが、今のカードローンは本人確認証さえあれば、すぐにスマホなどでネットから申し込みができ、非常に簡単で早いです。

「開業後の資金繰りの予防線として、カードローンを作っておこう」と、先の先まで読んでおかなければ、激戦である飲食業界では生き残れないでしょう。

今働いている職場を辞める前に、できるだけ早くカードローンを作っておくようにしましょう。

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【一気に何枚も作るのは申込ブラックになる】

上記では、開業前にカードローンを作っておく重要性をお伝えしましたが、「だったらもしもの時のために何枚もカードローンを作っておこう」と考える人もいるでしょう。

この考えは非常に素晴らしく、4枚のカードローンを持っていれば、限度額が30万円だとして「30万円x4=120万円」を借りることが可能です。

ですが注意したいのが、一気に申し込みをすると「申込ブラック」として認定されてしまい、すべてのカードローン審査に落ちる場合があるということです。

ほとんどのカードローン会社は「顧客情報を共」有しているため、同じ時期に一気にカードローン申込をすると必ずバレます。

ですので、「1枚作ったら1か月ほど時間を空けてから次のカードローンへ」という感じで作るようにしましょう。

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