ホームエクイティローン・仕組み

ホームエクイティローンと呼ばれている金融商品がありますが、このローンを取り扱い始める銀行が増加傾向にあり、例えば日本ではみずほ銀行や千葉銀行、三井住友信託銀行などが挙げられます。

簡単に言ってしまえば、ホームエクイティローンというのは住宅を担保に入れて、融資をしてもらえるローンとなっており、いわゆる不動産担保ローンの一種となります。

ホームエクイティローンの特徴としまして、所有している住宅における「ホームエクイティ(正味価値)」を担保に入れて、このホームエクイティが借入の限度額に設定されます。

アメリカにおきましては、個人で住宅のリフォーム資金、医療費、また教育費などといったお金を借りる際によく利用されており、米国の住宅バブル崩壊後、サブプライムローンが同義語として使われるようになりました。

ではホームエクイティについてのご説明ですが、例えば住宅の評価価格が2,000万円であった場合、その住宅ローンが1,000万円の残高があったとしますと、この住宅のホームエクイティは1,000万円ということになります。

このことから、住宅ローンの返済が着々と進んでおり、ローンの残高と比較をして、住宅の資産価値が上回った際に利用することが出来るのです。

確かにホームエクイティローンと聞くと、「難しい融資商品なのでは?」と思いがちですが、実際には決して難しく考える必要はありません。
 

ホームエクイティローンのメリットは一体なに?

ホームエクイティローン・メリット

それではそんなホームエクイティローンのメリットは何があるのでしょうか?

まず金融機関側にとってのメリットですが、銀行や消費者金融などでは個人向けの融資商品であるキャッシング、カードローンなどの無担保のローンを積極的に展開しています。

ですが、ホームエクイティローンでしたら不動産を担保に入れる必要があるため、貸し倒れされてしまうリスクが圧倒的に低くなるというメリットがあります。

その一方で、借り手にとりましては、自宅を担保に入れなければいけませんが、無担保のローンと比較して、非常に低金利に設定されており、ある程度まとまった資金の借入をすることが出来るという大きなメリットがあります。

このように債権者と債務者両者にとってメリットのあるのがホームエクイティローンであり、ここ日本の金融機関でも徐々に取り扱いが始まっているのです。

さて、そんなホームエクイティローンを利用して資金調達をされる方の特徴としまして、若い年齢の頃に住宅ローンを組み夢のマイホームを購入し、それから毎月コツコツとローンの残高を支払っていき、数年~十数年後の段階で借入残高が大分減ってきた40~50代の方が多い傾向にあります。

特に、このくらいの年代の方というのは、子供の学費や教材費などの教育資金、また親の医療費用、介護費用などでまとまったお金を必要としている時期でもあり、ホームエクイティローンのニーズがマッチしていると言えます。

ちなみにホームエクイティローンで借りた資金の使用用途についてですが、つなぎ資金や運転資金などの事業性資金、またFXや株式などの投機性資金を除き、原則として自由となっています。

このことから教育資金や医療介護費用に利用するだけではなく、他にもまとまったお金が必要となる自動車の購入海外旅行費用、そして住宅のリフォーム代金などにも利用することが出来るのです。

ホームエクイティローンの返済については、毎月の定額返済が一般的となっています。

つまり住宅ローンと一緒に返済をしなければいけなくなりますので、一時的にまとまった費用を必要としている方が、住宅を担保に入れて、お金の借入をする商品と言えるでしょう。